淳akaまっこりの日記

冗談話とか本気の話とか。

親友の親父亡くなったんだけど。

15歳から親元を離れて下宿暮らししてた俺は高校時代、親友のリョウマの実家で飲み会を開いては朝まで皆で飲み明かしては二日酔いでチャリこいで登校してた。

 

遅刻することもしょっちゅうだし、卒業するまで毎年単位はギリギリ。

登校しても当然授業は聞かずに机の上でヨダレ垂らしてイビキかくよね。

 

そんなどうしようもない真夏を過ごしてる俺らを見かねてリョウマの親父さんが『3日間ぐらい鉄筋のバイトこねーか?』って声掛けてくれたのが昨日の事の様だよ。

 

『え、いきます!』って言ったはいいものの昼夜逆転してる俺は朝起きれるかだけがすごく心配だった。

 

バイトをしたことがなかった俺は初めてのバイトの前夜、楽しみでウキウキしている気持ちと寝坊したらどうしようのハラハラに挟まれながら一切眠気が来なかった。

 

眠気が来たのはいつも通り朝方だった。

 

結局一睡もできずにバッキバキの目でお迎えの車に乗ったが眠気も迎えに来ちゃってる。座席に座ってると車に揺られて気持ちいいから首が据わらない。

 

初めてのバイトなのに楽しいとか緊張とかない。

まともに生きたら1日ってこんなに長いんですか先生。明日からまじめに授業受けるので今日は帰らせてくださいとかわけわかんない事考えながら仕事してました。

 

なんで寝不足の日の太陽ってあんなに眩しいんだろうね。

 

眩しさに慣れてきて頭も起きてきた昼、あの昼飯は俺の人生に刺激を与えてくれたね。

 

自分が飯食うの遅いってのは気づいてたんだけどね。

 

みんなで定食屋に入って、A定食の人~B定食の人~みたいな聞き取りやるじゃん?

食うの遅くて一人だけ最後に取り残されるの嫌だからせめてスタートは一緒に切りたい。その一心でみんなに合わせてA定食選ぶよね。

だけど『うわ!うまいっすね!』とか言ってる間にみんな食い終わってんの。俺以外の7人ぐらい全員ね。

 

そんなに急いでどこへ行くの?とか思いながらよく噛まずにほぼ丸呑みして昼飯片付けたよ。職人さんの世界の厳しさをこんな形で知るなんて誰が予想したよ。

 

時は経ち夕方に『よし、今日はここまでだな。上がるか』て聞こえた瞬間の喜びは今でも忘れられないよ。

どんな美女を抱くよりも幸せな瞬間だったんだ。

 

その晩はしっかり爆睡した。

夜飯も風呂も無視して家帰った瞬間全裸ダイブよ。

汗臭いだの汚いだの関係ない俺はもう意識がないんだ。そんな夜だった。

 

あの時おれが寝不足でバッキバキだったことも、昼飯丸呑みしてグロッキーだったことも、親父さん知ってたと思う。でも現場つくまで寝てていいぞーとかそんな急いで飯食わなくても大丈夫だぞーとか、現場でも俺に目配ってくれたり温かい人だった。

 

リョウマの親父さんが亡くなって、昔を思い出すとこんな些細な事が俺の思い出になってることに少しびっくりした。笑

 

自分では意識してない、人への温かさとか親切って多分、与えてもらった側はその記憶に触れると幸せな気持ちになれるんだなーって再度実感できた。

 

これからもそういうの忘れずに生きよっと。